【現役看護師が解説】脳梗塞とは?種類・症状・治療法|発症したら“1分1秒が勝負”な理由

看護師業務

✅この記事でわかること

  • 脳梗塞の主な種類と症状
  • 発症時にとるべき正しい行動
  • 治療の選択肢と薬の進歩
  • 脳梗塞の原因と予防法
  • 有名人の事例から学ぶ「油断できない病気」だということ

脳梗塞とは?|血管が詰まり、脳細胞が死んでしまう病気

脳梗塞は、脳の血管が詰まり、血流が止まることで脳細胞が壊死する病気です。
突然の意識障害、言語障害、運動麻痺などを引き起こし、早期対応を逃すと、命や生活機能に大きな影響を及ぼします。

🧠 僕が脳外科で看護師として働いていたとき、**「あと30分早ければ…」**というケースを何度も経験しました。


脳梗塞の種類|代表的な3タイプ

脳梗塞は原因により、以下の3種類に分類されます。

① ラクナ梗塞(小さな血管の詰まり)

  • 高血圧や糖尿病が原因
  • 比較的軽度だが再発しやすい

② アテローム血栓性脳梗塞

  • 動脈硬化で血管が狭くなり、血栓が詰まる
  • ゆっくり進行し、発見が遅れがち

③ 心原性脳塞栓症(心臓由来の血栓が原因)

  • 心房細動などが原因
  • 突然発症し、重症になりやすい

脳梗塞の主な症状|こんなサインがあれば即救急!

FASTの法則で覚えましょう。

項目観察ポイント
F(Face)顔の片側がゆがむ・笑えない
A(Arm)片腕に力が入らない・上がらない
S(Speech)ろれつが回らない・言葉が出ない
T(Time)すぐに119番を!

🩺 脳梗塞は“1分1秒が勝負”です。 発症から4.5時間以内に治療できれば、後遺症のリスクが大きく減ります。


脳梗塞の治療法|急性期と慢性期で異なるアプローチ

急性期治療(発症直後)

  • t-PA静注療法(血栓を溶かす薬)※発症から4.5時間以内が目安
  • 血管内治療(カテーテルによる血栓回収)

慢性期治療(再発予防)

  • 抗血小板薬(アスピリンなど)
  • 抗凝固薬(心房細動がある人向け)
  • 高血圧・糖尿病・脂質異常の管理

💊 近年では新しい抗凝固薬(NOAC)など、安全性と利便性が高い薬が増えてきています。


脳梗塞の原因と予防法|生活習慣の見直しがカギ

主なリスク因子

  • 高血圧
  • 糖尿病
  • 喫煙
  • 心房細動
  • 運動不足・肥満
  • 脂質異常症

予防のためにできること

  • 減塩、野菜中心の食事
  • 定期的な運動(ウォーキング・筋トレ)
  • 禁煙・節酒
  • 血圧・血糖・コレステロールの管理

🏋️‍♂️ 僕自身、筋トレを通じて「血管年齢を若く保つ」ことができると感じています。
高齢者でも軽い運動の継続が、脳梗塞の予防に直結します。


有名人も経験した脳梗塞|「自分には関係ない」と思わないで

2024年6月に亡くなられた長嶋茂雄さんも、2004年に脳梗塞を発症し、長年リハビリを続けていました。
また、タレントの大橋巨泉さん徳光和夫さんも脳梗塞の経験者です。

🧓 有名人であっても、突然発症するのが脳梗塞。早期対応とリハビリがその後の生活を大きく左右します。


まとめ|「あれ、おかしい」と思ったら、すぐ病院へ!

  • 脳梗塞は、誰でも突然起こり得る命に関わる病気
  • FASTのサインを見逃さないことがカギ
  • 早期のt-PA治療や血管内治療が後遺症を防ぐ
  • 生活習慣の改善や薬で再発は予防できる
  • 筋トレや運動も「脳の血管を守る」重要なセルフケア

脳梗塞は、ある日突然やってくる“命に関わる病気”です。
でも日々の生活習慣や知識が、リスクを確実に減らしてくれます。

医療の現場を知る看護師として、そして毎日健康と向き合う一人の人間として、これからも「知っていれば防げること」を伝えていきたいと思います。


気になる方はぜひ、次の記事もチェックしてみてくださいね
それじゃあさようならー

コメント

タイトルとURLをコピーしました